警戒被害が起きている。または、起きれば重く広い

ドコモに不正アクセス、最大約30万件の顧客情報が流出

NTTドコモの「My docomo」と「ドコモオンラインショップ」に不正アクセス。氏名・住所・生年月日・電話番号などが最大約30万件流出した。対象の人には個別に知らせる。ドコモをかたる偽SMSや偽電話に気をつけたい。

要点

  • NTTドコモは、「My docomo」と「ドコモオンラインショップ」に外から不正アクセスを受け、最大約30万件の顧客情報が流出したと発表した。
  • 流出したのは氏名・住所・生年月日・携帯電話番号・連絡先電話番号などで、ドコモをかたる偽のSMSや電話に悪用されるおそれがある。
  • 11月5日の全国的な通信障害の原因は交換機の輻輳だとドコモは説明しており、今のところ不正アクセスの形跡は見つかっていないという。

何が起きたか

NTTドコモの発表(第二報、11月5日午後6時30分時点)をもとに、経緯をまとめる。

ドコモが外からの不正なアクセスに気づいたのは11月4日だ。ねらわれたのは「ドコモオンラインショップ」と「My docomo」の二つのサイトである。日付が変わった5日の午前1時5分ごろ、ドコモは両方のサイトで手続きの受け付けを止めた。調べを進めるうちに、顧客の情報の一部が外に出ていたことも判明した。

ドコモが挙げた流出した情報は「氏名、住所、生年月日、携帯電話番号、連絡先電話番号など」で、件数は「最大 約30万件」だ。「など」と書かれており、ほかの項目があるかどうかは調査中である。発表では、パスワードやクレジットカード情報は流出した項目に入っていない。

二つのサイトがいつ使えるようになるかは、まだ決まっていない。ドコモはサイトへのアクセスを一切遮断し、緊急メンテナンスに入ったままだ。どこから、どうやって入られたのかも分かっておらず、調べている最中だという。第二報の時点で、新たな流出は見つかっていないとしている。

同じ日の通信障害は別の件

11月5日午前11時18分ごろから、5G SA(Standalone)サービスの契約者を対象に、全国で通話・データ通信・SMSが使いにくくなった。ドコモの復旧のお知らせによると、6日午前1時20分ごろに復旧した。原因は「5G SA契約者を収容する交換機の輻輳」、つまり処理が集中して設備が追いつかなくなったことだという。ドコモは、これまでの調査で「不正アクセスの形跡やサイバー攻撃を示す事象は確認されておりません」としている。ただし、これは「現時点まで」の調査結果だと断っている。

日本の利用者への影響

My docomo は、ドコモの契約者が料金や契約の内容を確かめ、手続きをするためのサイトだ。ドコモオンラインショップは、機種の変更や新しい契約をネットでするための店である。ドコモの利用者なら多くの人が使っている。

ドコモの発表には、自分の情報が流出したかどうかを自分で確かめる方法は書かれていない。ドコモは、詳しいことが分かりしだい、対象の人に速やかに知らせるとしている。メンテナンスが続くあいだは、My docomo での手続きやオンラインショップでの購入もできない。

氏名・住所・生年月日・電話番号がそろうと、本人だと思わせる偽の連絡が作りやすくなる。ドコモ自身も、流出した情報が、ドコモや関係する会社をかたる偽のメール・SMS・電話に使われるおそれがあると注意を呼びかけている。

今すぐやること

  1. ドコモを名乗るSMSやメールのリンクを開かない。 ドコモは、偽の連絡でリンクや添付ファイルを開かないこと、個人情報・パスワード・カード情報を入力したり答えたりしないことを求めている。「不正アクセスの件で確認が必要」といった文面には特に気をつける。
  2. 確かめるときは、自分でたどる。 届いた連絡が本物かどうかは、ブックマークや公式アプリからドコモのサイトを開くか、ドコモインフォメーションセンター(ドコモの携帯から151、ほかの電話から0120-800-000、毎日9時〜20時)に自分から電話して確かめる。届いた連絡に書かれた番号にはかけない。
  3. dアカウントを見直す。 第二報には、パスワードの変更についての記述は無い。念のため、ほかのサービスと同じパスワードを使い回しているなら別のものに変えておくとよい。2段階認証(パスワードのほかにスマホでも本人確認する仕組み)が使える設定なら、オンにしておく。
  4. ドコモからの個別の知らせを待つ。 対象の人には連絡が来る。その連絡もSMSやメールなら、上の1と2のやり方で確かめる。

背景

携帯電話会社は、契約のために氏名・住所・生年月日といった本人確認の情報を大量に持っている。電話番号と組み合わさると、本人に直接届く偽のSMSや電話に使いやすい。今回の流出で、宛名や住所まで正しい、より本物らしい偽の連絡が送られるおそれがある。

同じ日に、サイトの停止と全国的な通信障害が重なったため、二つを結びつける見方も出やすかった。ドコモは通信障害の原因を設備の輻輳だと発表しており、二つは別々の件として説明している。

技術者向けの詳細
  • 対象のサイト: 「ドコモオンラインショップ」「My docomo」。2026年11月4日に不正アクセスを確認し、5日午前1時5分ごろから手続きを止めた(第二報、11月5日午後6時30分時点)。
  • 流出した項目: 氏名、住所、生年月日、携帯電話番号、連絡先電話番号など。最大約30万件。詳しい範囲は調査中。
  • 侵入の経路・原因: 調査中で、公表されていない。
  • 通信障害(別の件): ドコモは、5G SAの契約者を受け持つ交換機に処理が集中したことを原因に挙げている。使いにくくなったのは5G SAの契約者の通話・データ通信・SMSで、範囲は全国。11月5日午前11時18分ごろに始まり、6日午前1時20分ごろに復旧した。4G、5G SA以外の5G、ドコモ回線を使うMVNO、緊急通報には影響が出ていないという。不正アクセス・サイバー攻撃の形跡は「現時点まで」確認されていないとしている。
  • 障害のあいだにネットワークを4Gに切り替えていた端末は、元の設定に戻すようドコモは求めている。

出典

一次情報

報道

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